妊娠/出産

初産で無痛分娩【体験レポ】実際感じたメリットとデメリット

こんにちは、えみ(@emi_airline)です。

初めての出産は不安を感じることが多いと思います。

「金属バットで腰を強打される痛み」「鼻からスイカ」「交通事故並みのダメージ」など色々な例えがあります。

調べれば調べるほど怖くなった私は、悩んだ末に無痛分娩を選びました。

結果は、無痛にして本当に良かった!

2人目も3人目も無痛分娩で出産しました。

そこで、今回は初産の無痛分娩をふり返り、

  • 本当に痛くないの?
  • リスクは?
  • どんなメリットがあった?

こんな内容をまとめました。

えみ

初産が不安な方、無痛にしようか迷っている方のご参考になれば幸いです。

1.【結論】無痛分娩は痛くない

無痛分娩は、本当に痛くありませんでした。
麻酔投入後は嘘のように痛みが消え、立ち合いの主人と笑顔で話したり、ひと眠りまでしたほど。

ただし、麻酔が入るまでは普通に陣痛を経験しました。
人によると思いますが、私の場合は約10時間です。前半は重い生理痛、後半はその10倍+ハンマーで腰を叩くような痛みでした。

なんだ、やっぱり痛いのね…(泣)
と落胆されるかもしれませんが、痛みに弱いと自負する私ですらなんとか耐えられる程度でした。

あらかじめ色々調べていた情報と、私の体験をまとめるとこんな感じです↓

無痛分娩時の痛みは?

疑問1:子宮口がある程度開くまでが激痛?
 →痛いけど耐えられるレベル
  (生理痛の10倍+α)

疑問2:麻酔を入れるときの注射が激痛?
 →普通の注射と同じ

疑問3:麻酔が効かず痛いこともある?
 →15分ほどで効き始め、痛みが消えた
  (復活してもすぐに麻酔追加してくれた)

ここまでは良い点をお伝えしました。
けれど、無痛分娩にはリスクがあるのも事実です。

正しい知識を得て、メリットとデメリットを理解した上で、納得感をもって選択することが大切だと考えます。

2.そもそも無痛分娩って?どんなリスクがあるの? 

無痛分娩、一般的に「硬膜外鎮痛法」と言われますが、下半身の痛みを和らげるお産の方法です。欧米では無痛分娩が主流ですが、日本ではまだあまり普及していません。

無痛分娩には2種類ある

  • 計画(誘発)無痛分娩
  • 通常の無痛分娩

①はあらかじめ分娩日を決め、バルーンや陣痛促進剤を使ってお産を促す方法。
②は自然に陣痛が来て、ある程度子宮口が開くのを待つ方法。

私の場合は②通常の無痛分娩でした。
理由は、産院の方針だったのと、産まれる日は赤ちゃんに任せたいと思っていたから。

計画無痛分娩を考えている方は、お産の流れが違うので当記事は参考程度にご覧ください。

無痛分娩のリスク

厚生労働省のHPに資料がありました↓

無痛分娩のリスクは?

分娩に関すること 
・ 赤ちゃんが産まれるまでの時間が長くなり、赤ちゃんが産まれる際、吸引や鉗子などの 器械を使う頻度が高くなります。 また、陣痛を促す薬を使う頻度が高くなります。 

麻酔によっておこりうる症状 
<一般的な症状> 
・足の力が入りにくくなることがあります。 
・血圧が下がることがあります。 
・排尿感が弱くなることがあります。 
・体温が上がることがあります。 

<まれだが重い症状>
・予期せず、脊髄くも膜下腔に麻酔薬が入ってしまい、重症の場合は呼吸ができなくなっ たり、意識を失ったりすることがあります。 
・血液中の麻酔薬の濃度が高くなり、中毒症状がでることがあります。 
・麻酔の針の影響で強い頭痛がおき、場合によっては、処置が必要になることがあります。 
・硬膜外腔や脊髄くも膜下腔に血のかたまりや膿がたまり、手術が必要になることがあります。

引用元:厚生労働省 無痛分娩を考える妊婦さんとご家族のみなさまへ

産院選びの重要性

このようなリスクがある以上、産院選びはとても重要だと思います。私の場合は下記の条件を満たすところを探しました。

  • 無痛分娩の実施件数が多い
  • 麻酔科医が常駐している
  • NICU病棟がある

ご参考までに、同じく厚労省HPで全国の無痛分娩取扱施設の一覧が公表されています。年間の実施件数も載っていました。

厚生労働省のウェブサイトに掲載を希望した無痛分娩取扱施設の一覧(令和2年6月1日時点)
東京都 [PDF形式:235KB]
埼玉県 [PDF形式:121KB]
千葉県 [PDF形式:160KB]
神奈川県[PDF形式:76KB]

※その他の都道府県は下記リンク参照↓

引用元:厚生労働省 小児・周産期医療について ~無痛分娩について~

私が出産した産院では無痛分娩に関する説明会があり、無痛を希望する人は受講必須でした。どのようなサポート体制になっているか、事前に確認できたのでとても安心でした。

3.無痛分娩のメリット・デメリット

私が実際に体験してみて感じたことは、以下のとおりです。

無痛分娩のメリット


① 子宮口全開時のMAXの陣痛を経験しなくて良い
② 赤ちゃん誕生の瞬間を穏やかに迎えられる
分娩前後の処置が痛くない(会陰切開、胎盤摘出、会陰縫合)
④ 産後の体のダメージが最小限
⑤ 余力を残した状態で赤ちゃんのお世話ができる
⑥ 次のお産への恐怖心がなくなる(2人目を考えている場合)

やはり、麻酔投入後は嘘のように痛みが消えたことが一番感動しました。
そして母子同室だったので、体力を温存できたことも大きかったです。

無痛分娩のデメリット


① 陣痛が遠のき、お産の時間が長くなる
陣痛促進剤を使用することが多い
吸引・鉗子分娩が必要なことがある
④ 麻酔中は飲食禁止(少量の水のみ可)

幸い副作用はありませんでしたが、陣痛促進剤は使用しました。
そして、いきんでもなかなか産まれず吸引分娩になるかもしれない…という不安はありました。(※個人差があるので、参考にとどめていただければ幸いです)

4.出産体験レポート

ここからは、私が体験した無痛分娩について、時系列でご紹介したいと思います。

予定日前日におしるし

朝に少量のおしるしがあり、いよいよだ!と一日中ソワソワしていましたが、何の変化もなく一日が終了。

予定日当日に前駆陣痛

朝に再びおしるしがあり、午前中は検診へ。内診で子宮口はまだ1cmと言われました。
「すぐには産まれないかもしれないけど、おしるしがあったなら今日明日の可能性もあります」と医者に言われて帰宅。

そして夜中に前駆陣痛がありました。陣痛アプリで間隔をはかるものの、なかなか強くならずに結局3時間ほどでフェードアウト...いつの間にか寝ていました。

経験してみて分かったことですが、前駆陣痛はお腹がジーンと痛む生理痛のような感じです。
本陣痛は子宮がギューーーッと収縮し、腰にも響くような痛みがあり、全くレベルが違うものでした。

予定日1日遅れで破水、そして出産

陣痛を促すため、ウォーキングがてら買い物へ。一日中歩き回りその帰宅途中、突然何かが出てきた感覚がありました。

破水というと、ドラマ等で良く見る「バシャ――」というイメージがあったのですが、私の場合はすごく少なかったです。

産院へ連絡すると、感染リスクもあるので入院準備をしてすぐ向かうことに。

そして、破水から約1時間後、いよいよ陣痛が始まりました。

ここからは、時間を追ってお伝えしたいと思います。

出産当日


  • 17:00 破水


  • 18:00 陣痛開始

    10分間隔で弱い生理痛程度の痛み


  • 19:00 産院到着

    ・NSTで張りをチェックしつつ、破水しているかの検査
    ・だんだん痛みが強くなるがまだ普通に動けるレベル


  • 20:00 入院

    検査の結果、破水が確定したので入院となる


  • 21:00 LDR(分娩室)へ移動

    ・破水による感染予防の点滴をしながら、陣痛が進むのを待つ
    ・重い生理痛+お腹を壊した時のような激しい腹痛


  • 22:00 陣痛が5分間隔へ

    ・陣痛開始から4時間経過
    ・重い生理痛の5倍...7倍...と徐々に辛くなり、次第にハンマーで腰を強く叩くような痛みへ


  • 3:00 陣痛が3分間隔へ

    ・かなり重い生理痛×10倍位の痛みが絶え間なく押し寄せ、ベッドの柵にしがみつきひたすら耐える
    ・いつまで続くの?これ以上痛くなるの!?と恐怖が押し寄せ麻酔を懇願、内診で子宮口6cmだったので麻酔OKがでる


  • 4:00 麻酔投与開始

    ・陣痛開始から10時間経過
    ・背中に針が刺さり、ツ―っと冷たい水が流れるような感覚
    ・約15分後、激しかった痛みが嘘のように消える
    ・麻酔影響で陣痛が3分→5分間隔へ弱まる


  • 5:00 仮眠


  • 9:00 陣痛促進剤投与

    5分間隔から一向に進まず促進剤投与、やや重い生理痛程度の痛みが復活


  • 10:00 陣痛促進剤増量

    子宮口が圧迫され、肛門あたりに鈍い痛みが出始める


  • 12:00 子宮口全開

    ・陣痛開始から18時間経過
    ・何度かいきむが、なかなか出てこず会陰を切開(痛みは全くなし)


  • 12:30 出産

    3,400gの元気な男の子が誕生


以上、計18時間半のお産でした。
初産の平均は自然分娩で12~15時間といわれていますので、決して長い方ではないと思います。

それでも、だんだん強くなる痛みと先の見えない恐怖に、ただひたすら耐え続けることがどれだけ大変なのか、身を持って知った出産体験でした。

分娩後の状態

麻酔のおかげで、胎盤摘出や縫合の痛みは全くありませんでした。

赤ちゃんの検査と測定が終わった後は、カンガルーケアをさせてもらうことに。
10ヶ月間ずっと一緒で、ついさっきまでお腹にいた赤ちゃんが手の中にいることに感動し、自然と涙が流れました。

その後、赤ちゃんは別室へ。しばらく休むよう指示がありました。
寝不足と全身疲労で体は辛いはず、でも興奮状態が続いていて頭は冴えわたっています。結局一睡もせず、1時間後に車いすで病室へ移動しました。

5.産後の入院生活

母子同室でお世話開始

まもなくすると、我が子がベビーコットで運ばれてきました。出生から約3時間後のことです。

ここから母子同室で24時間のお世話が始まります。
2~3時間おきに赤ちゃんの泣き声で起き、おむつを替え、20-30分間授乳して寝かしつけ。そして自分も寝かけたところでまた起きる、これがエンドレスで続きます。

相部屋は休まる暇がない

麻酔に費用をかけたので、個室ではなく相部屋にしました。
カーテンで仕切られプライベートな空間にはなっているものの、ずっと4人満室だったので、赤ちゃんの泣き声があちこちから不規則に聞こえてきます。

やっと自分の赤ちゃんが寝てくれても、他の赤ちゃんの泣き声で目が覚めてしまうので本当に眠れません。

3時間まとまって眠れたのは、入院5日間中わずか2回でした。

余裕があれば個室をおすすめします。相部屋なら必ずアイマスクと耳栓を持っていきましょう。

産後はあらゆる痛みとの戦い

麻酔が切れた後からは、様々な痛みとの戦い。

切開の傷、授乳時の痛み、母乳で胸が張る痛み…

それに加え、足のむくみや極度の睡眠不足もあり、はっきり言って過酷でした。

入院中のことを思い出すと、無痛分娩にしておいて良かった…としみじみ思います。

 

まとめ

長くなりましたが、簡潔にまとめると、無痛分娩にしてよかったと感じました。

なぜなら…

  • 痛みを激減してくれる(麻酔投入までは陣痛を経験するが、耐えられる程度)
  • 赤ちゃん誕生の瞬間を穏やかに迎えられる
  • 体のダメージが最小限、体力も温存でき産後のお世話に注力できる
  • 次回の出産への恐怖心がなくなる

ただし、無痛分娩にはリスクもあるので、メリット・デメリットを理解し、納得した上で選択することが大切だと思います。

えみ

初めてご出産を迎える方のご参考になれば幸いです!


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